不動産名義変更がもし簡単だったら
こんにちは。司法書士行政書士の寺本です(#^^#)。
最近、一般の方のご相談などで法務局への不動産登記手続きで集める書類や作成する書類、その他法務局へのかかる労力などを説明すると、「なんでこんなに手間がかかるんだ。もっと簡単にできるんじゃないのか。」と言われる方もいらっしゃいます。
申請する内容にもよるのはもちろんですが、確かにそんなに手間をかけるのは普通に日中働いている方には困難で、気持ちはよくわかるのですが、逆にもし簡単にさっと不動産の名義変更ができてしまったらというのを考えると必ずしも簡単ならいいというのではないと思います。
悪いことをせずに善人だらけな世の中であればよいのですが、簡単に不動産の名前を変えられるということはすなわち、自分自身の持っている不動産も簡単に他人の名前に変えられてしまうというリスクが大きく膨れ上がることにもなります。
具体的に考えると、今住んでおられる土地・建物が自分が知らない間に勝手に他人の名前に変えられており、ローンも背負って数千万円で購入したのに国の管理する登記簿では全くの他人の名前の土地建物になっているので、「ここはあなたの土地・建物ではありません。」と言って立ち退きを簡単にさせられることにもなります。
簡単にそんなことになるわけないだろ、と思うでしょうが、理論上可能ですから、後で取り戻せることはできるかもしれませんが、こういうことに普通に繋がりますので、簡単にできればいいというものではありません。
現状は簡単ではないからこそ、自分が知らない間に守られているというだけであり、簡単になってしまったらその分、不利益を被る危険性は圧倒的に大きくなるということを頭の片隅にでも置いていただけるといいかもしれません(#^^#)。
名古屋市西区・北区・北名古屋市・清須市エリアの相続登記・遺言その他名義変更 司法書士行政書士 にじの橋事務所